非常用トイレを比較してみた

非常用トイレの比較


災害時や、アウトドアなどは、普通のトイレが使えない状況にある。
「普通」とは、この場合「水洗トイレ」をいう。

水洗トイレは、水が必要だ。

昔風のポットン便所であれば、水で流さないので、非常もなにも関係なかった。

ところが、水洗トイレというやつは、水で汚物を流している。大量の水が必要というわけだ。
たとえば、マンションなんかでは、常時、屋上の水槽に水をくみ上げている。重力を使って、各家庭の水道蛇口まで「水を落としている」のだ。

に停電になってしまうと、ポンプが動かないので、水槽に水を貯めることができなくなる。短時間なら、問題ないが、数日止まってしまうと、トイレに支障をきたす。飲み水なら、買うこともできるが、トイレを流す分まで購入するのは難しいだろう。

数年前のデータでは、大便のとき15リットル、小便の際には5リットルの水が必要とされる。浴槽に残り湯でもあれば、バケツで汲んで流せばいい。なければどうしようもない。

そんなときに有用なのが、非常用トイレ。簡易トイレとも言う。
水を使わないので、なにかと便利だ。

元々は、身体の不自由な人や、高齢者用に、ベッドの横に置いて使っているものだが、非常時にも使えるということで、脚光を浴びるようになってきた。

基本的に、タイプは２つある。


１　ビニール袋やプラスチックような入れ物に、一時的に貯めておいて、トイレが済んだところで元気な人が片付ける。

２　便の水分を凝固させる


「１」に関して、今回は用はない。結局のところ、捨て場所に困るのは一緒だからだ。

非常用として使えるのは、「２」だろう。凝固して上で可燃物として捨てることができる。よく売れていそうなモノをいくつか比較してみた。



■　ラビン非常用トイレ 30回分

ヤシ殻活性炭で、ニオイがしない。処理袋が付いているのがポイント。


■　ケイタイ非常用トイレくん　60袋入り

汚物袋はつかないが、６０袋は魅力。価格も安い。


■　サニタクリーン 簡単トイレ 20枚入

こちらは携帯型トイレ。紙袋の中に用をたして、そのまま閉じて捨てる。
凝固させるのはもちろんだが、一体型というのがポイント。割高だが価値はある。


■　段ボールトイレ

凝固云々ではなく、トイレ本体。ダンボールなので、普段はぺしゃんこ。組立てて使う。
まさに緊急時アウトドアトイレ。凝固剤と合わせて使いたい。


■　非常用簡易トイレ R-21

こちらは、最初から凝固剤がセットになっている。
１２０キロまで耐えられるので、体重の重い人にも向いている。


■　ポータブルトイレ

ダンボールではなく、きちんとした簡易トイレ。１００キロまで耐えられる。



最後に。

いくら非常時であっても、公衆の面前で簡易トイレにしゃがむのは無理だろう。自宅で断水ならトイレという部屋があるし、そもそも自分の住居なので問題はない。しかし、災害などで、家にいられなくなったときやアウトドアなど、なにかの影に隠れられないこともあるだろう。

文明社会において、プライバシーの保護は、最低の権利なのだ。
そういうことで、目隠しの簡易テントも、ぜひ用意したい。

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