ウォシュレットで、おしりが痛い？

■　ウォシュレットで、おしりが痛い？

快適におしりが洗える温水洗浄便座。
座る便座が温かかったり、掃除がカンタンになったり、エコや設備の面で進化が止まりません。

しかし、メリットだけの製品はどこにもありません。清潔が身上の温水洗浄便座ですが、逆におしりや女性の膣が痛くなるケースもあるようです。


・お尻が痛いという　男性が増えた

最近になって、若い男性を中心に「便の後に温水洗浄便座を使わないとおしりが痛くなる」人たちが増えています。これは、肛門周辺が炎症を起こし、かぶれたり、ただれたりするから、洗浄便座の温水で流さないと穴が痛くなるのです。

実はこれ、お尻の洗いすぎが原因です。

温水洗浄便座は、一日に一回程度の使用なら問題はありません。むしろ痔主さんや下痢・便秘でお尻の痛い人にとっては痛みを緩和してくれるありがたいものです。

でも、あまりに過度に使うのは逆効果。おしりを守ってくれている皮膚常在菌を洗い流してしまうのです。常在菌といえば、肌や、腸内フローラが知られてますが、当然、おしりにも存在してます。その守ってくれている常在菌が消えてしまうのですから、当然、皮膚の抵抗力は弱ります。


近頃では、便座に座っておしっこをする男性が増えています。それは一つの習慣なので、どうということはないのですが、座った彼らの多くは、排尿すると条件反射的に肛門にシャーシャーと温水をかける傾向があるといいます。

皮膚常在菌が流されると、肛門周辺の皮膚が中性になります。これは、肌荒れと同じ状態であり、皮膚の角質層に隙間ができ、便の中の普段は悪さをしない細菌が侵入して炎症を起こすのです。


解決するには、おしりを洗うのをやめればいいだけ。それで、すぐにも治るのですが、炎症を起こした男性は、「もっとキレイにしなくては」という心理が働くのでしょう。温水洗浄便座を使うだけでは足りずに、お風呂に入って一生懸命に石鹸でゴシゴシ洗ったりします。そうしてますます、炎症がひどくしてしまうケースが良くあるのです。

「それって、俺のこと？」

思い当たるフシのある男性は、しばらく温水洗浄便座を使わないようにして下さい。

炎症がひどい場合は治るまで時間がかかります。それでもやがて皮膚常在菌が戻ってきて、元の炎症の無いおしりへ回復するでしょう。おしりの健康を取り戻したら、一日に一回程度の使用に留めるといいでしょう。


男性の例を挙げましたが、女性にも同じことが言えます。ウオシュレットの使いすぎにより、若い女性を中心に膣炎（細菌性膣症）になる人が増えているのです。

男性同様、使いすぎには注意が必要ですね。

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